ZnDTP添加でなぜフィーリングが変わるのか(1)

投稿者 :担当広報 on

ZnDTP

ZDDP

Zinc Dialkyldithiophosphate

ジンク ジアルキルジチオフォスフェート

ジアルキルジチオりん酸亜鉛

または

単純にジンクオイルなどとも呼ばれる事もあるようです。

潤滑油業界全体ですとZnDTP、内燃機関業界ですとZDDP呼びが多いでしょうか

名前がややこしく伝えづらいとのお声を頂きました、自動車や二輪ではZDDPが通りが良いと思いますが、「ジンクオイル」や「リン酸亜鉛油」呼びでも構わないと思いますので、発音しやすい名称も広まって欲しいものです。

早速使っていきます、「ジンクオイルの添加でなぜフィーリングが変わるのか」が主題ですが

まず、初見の方とおさらいの為に、この添加剤の効果を説明します。

ご存じの方は飛ばして「なぜフィーリングが変わるのか(2)」へお進みください。

ジンクオイルの主な効果は磨耗防止と酸化防止です、エンジンオイルなど様々な潤滑油製品に元々入っています。

摩擦係数を下げない、場合によっては上げる特性を持っています、摩擦調整剤や増摩擦剤に用いられることもあります、また他の添加剤の定着を助ける効果もあり有機モリブデン系添加剤との相性が良い事がよく知られています。

エンジンオイルへの利用状況ついて

 アメリカ車には重要な成分です

(特にスポーツエンジンやオールドクラシックエンジンには後入れのZnDTP配合添加剤かジンク高配合エンジンオイルが必須レベルなようです)ジンクオイル高配合を売りにしたエンジンオイルや添加剤製品がたくさん販売されています。例えばロングセラーで有名なSTP青缶はZnDTPとポリマー(増粘剤)が主成分です。

 

日本車もSAEやAPIと言ったアメリカの業界団体、協会のオイル規格を使用しています。

ですので、その規定に沿ったオイルを利用する前提のエンジンなり製品を設計製造していますので、アメ車程ではありませんが日本車にも重要な成分です。

 

一方、欧州では自動車メーカー独自の規格やEUの規格を使用しています。

一部欧州車ではエンジンオイル容量を多く取り、長期間使用する、またレスポンスやフリクションロス軽減の為に、ピストンクリアランスを大きく取りエンジンオイル消費が多い設計をするエンジンが利用されており、オイルに含まれるリンが排ガスを浄化する三元触媒を劣化させる為、リンが含まれるジンクオイルはエンジンオイルには必要最低限の量しか入れないようなオイル規格になっています。

ですので、日本車でもオイル消費が多い車両には添加しないほうが良いでしょう。

しかし欧州車と言っても国やメーカー年代によっても様々です

三元触媒非装着車か触媒装着が始まった頃、以前のクラシックカーでは必須なようです、以前に古いVW(確か40年代の車両)を購入したのでMoDTPの扱いはないか、との問い合わせを受けました、購入した業者にMoDTPが入ったエンジンオイルまたは添加剤が必要と助言を受けたようです、最初はジンクオイルとMoDTCの併用を勧めましたが、最終的に卸元にお願いして仕入れたことがあります。(MoDTCとMoDTPもややこしいですね、モリブデンカーバネート、リン酸モリブデンとかどうでしょうか)

二輪の大多数を占める湿式クラッチ車用エンジンオイルにも重要な成分です。

湿式クラッチなのであまり滑る成分を入れられませんし、ギヤミッションの潤滑も共用ですので、高濃度のZnDTPが必要となるのでしょう。二輪向けオイルは亜鉛分1500ppm程度のZnDTPが入っています

比較にあくまで目安で製品やグレード、粘度によっても違いますが、アメ車向けエンジンオイルの亜鉛分がだいたい1400ppm以上からハイジンクオイルと呼ばれています、日本車向けは400~800ppm程度です。

年代では近年減らす方向なのは間違いないですが、古ければ古いほど多く入っていて必要と言うわけではありません、エンジンの高性能化が著しかった7~80年代前後の車両は要求量が多い様で、その頃のエンジンオイルにはZnDTPが高濃度で配合されていたようです。

長くなってきたので2へ続きます。


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