潤滑性能の種類、摩擦低減・極圧性・耐荷重とは

摩擦低減・極圧性・耐荷重とは

潤滑油に求められる機能として、サビなどから保護する腐食防止など色々ありますが、名前の通り潤滑機能が無いと潤滑剤とは言えません、しかし潤滑機能と一言に言っても様々な要素があります、潤滑剤が潤滑剤足らしめている潤滑性能の代表的な指標の3項目について解説します。

摩擦係数の低減(FM・*フリクションモディファイア)

一般的にまず一番先に頭に浮かび、わかりやすい要素は摩擦係数の低減効果ではないでしょうか滑りやすさのことですね、これが摩擦係数が小さい程、摩擦による抵抗が少なくなり、動かす為の力が少なくてすみ、また一度動き出した物が惰性で動き続けやすくなります。例えば、軸受なら軸と軸につながっている機関が、より軽い負荷になり、回転力の入力が無くなっても惰性で長く回ります。
*モディファイア=改良、調整剤と言う意味ですので摩擦力上げるものもあります。

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極圧性(EP・エクトリームプレッシャー)

潤滑油やグリスを買う時、製品説明やキャッチフレーズでよく見る言葉ではありますが、字面からなんとなくは想像できても、正確に意味を理解している人は少ないかと思います。

言葉の意味合い的は極めて高い圧力への耐性、抵抗性の事ですが、実際の極圧下の潤滑箇所は、どうになるかと言いますと油膜が切れる寸前から油膜切れの事です。機械の摺動面は普段、油膜に潤滑保護されていますが、大きな圧がかかった時は油膜が薄くなりったり摺動面同士が直接接触したりしてしまいます。この大きな圧の事を極圧と言います。その様な接触で生じる摩耗や摩擦抵抗増大から保護する性能を極圧性能、または性質、性能を極圧性と言います。

摩耗防止(AW・アンチウェア)

意味は字のごとくですが、物としてはFM剤とEP剤の中間的な意味で使用されます。
中負荷での摩耗を防止するといった感じです。

・摩耗防止剤と言ったらこれ!「ZnDTP
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耐荷重

他2つの性能の総合的性能で読んで字のごとく、摺動面がどのくらいの荷重、圧力まで摺動を維持できるかを示します。

 極圧性が低くても非常に強い油膜、例えば強力な流体軸受などでは耐えられそうなように単純に2つの総合的性能ではありません
が、摩擦抵抗の低く極圧性が高ければ、許容耐荷重も高くなるのも想像に難くないと思います。では、前項2つ以外の要素として何があるかと言うと、熱、酸など、潤滑油成分の劣化を引き起こす要因があります。
摺動面に荷重圧力がかかり油膜を維持ができなくなってきますと、摺動面同士が直接接触し始め極圧剤が働き、摩耗や摩擦係数の上昇を抑えますが
摩擦抵抗により摺動面及び潤滑油は発熱し潤滑油成分は熱による分解と、雰囲気中の影響を受けやすくなり酸や水分、酸素による酸化や分解変質が進行しやすくなり、摺動する部品は熱により膨張し逃げる空間がなければ、更に荷重は増し摩擦が増大し発熱の繰り返しを起こし、ついには焼付きや破損、動力の限界を超え動かなくなります。

 動力の限界は潤滑剤の耐荷重要素ではありませんが、上記の事から様々な複合的要因から導かれる荷重に対する耐性の事になります。

極圧状態、あるいはそれに近い状態では熱酸化耐性や耐せん断力など潤滑油自体の丈夫さやそれを支え補う添加剤は重要です。

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まとめ

簡単に言えばFM、AW、EPと負荷の違いと思ってもらって構いません


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