二硫化タングステンWS2と二硫化モリブデンMoS2を比較する1

WS2とMoS2の分散試験の様子です何度か撮影してみましたが、わかりやすい写真を撮れませんでしたが、良い悪いはともかく違いが感じる事の写真ができたので、公開いたします。

ISOVG32の鉱物油というエンジンオイルやギヤーオイルなどと比べかなり粘度の低く、分散剤なども含まれていないと言う事を念頭に置いてご覧ください。

WS2ーMoS2分散テスト

1上左

容器は樹脂製で各粉末は0.5グラムの量です、モリブデンの方は壁に引っかかっていたり固まっているのがわかると思います。

2上真ん中

手で数分振り、その後、超音波撹拌機で30分くらい撹拌した状態です、写真では両方同じに見えると思いますが、左側MoS2は完全に分散していないのか、まだらや、もやもやと濃淡の差が見えます。右側WS2は均一です。

3上右

撹拌後約72時間の状態です、WS2は大きく重い粒子は下に、軽い粒子は上にと綺麗にグラデーションを描いております、一見MoS2の方が分散しているように見えますが…

4下二枚

写真だと非常にわかりづらいのですが、MoS2の方はかなりの量が沈殿して底に溜まっています、WS2は底に沈殿はほぼありません。

WS2粉末そのままでもエンジンオイルに入っている分散剤や粘度の高さにより十分に分散すると考えます。

またこれを解消するためにMoS2系の添加剤は分散剤を配合してありますが、一般的に分散剤を入れると定着性や効きが弱くなりますので、MoS2を微細化したり、量を多く配合すると高コストに陥ってしまいます、少量添加で効き目があり分散性が良くエンジン内を汚しづらいWS2はコスト的にも優れております。役に立たなければ汚れやゴミと同じなのです。

 


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